商標は、標準文字だけでなくロゴでも登録できます。

ただ、どのような形で登録するのが最適なのか、メリット・デメリットは何なのかなど、専門的な知識が必要です。

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ロゴ商標と文字商標、どちらが有利か?

2013年06月27日

こんにちは。
JAZY国際特許事務所・弁理士の河合光一です。

今回は、よく受ける質問をテーマにしました。

「そもそもロゴ商標って何?」っていう方も
いるでしょう。

簡単なことから解説していきます。

商標とは?

そもそも商標登録の対象とならなければ商標登
録できませんから、有利も不利もありませんよ
ね。

商標法では、「商標」を以下のように定義して
います。

「商標」とは、文字、図形、記号若しくは立体的形状もしくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合であって、~~~~~~(商標法第2条第1項)

よくわかりませんか?

では、具体例を示しましょう。

<文字商標の例>

八重の桜
【登録番号】 第5457498号
【権利者】  株式会社NHKエンタープライズ

連続テレビ小説あまちゃん
【登録番号】 第5526962号
【権利者】  株式会社NHKエンタープライズ

<図形商標の例>

くまもん
【登録番号】 第5540074号
【権利者】  熊本県

<記号商標の例>

武田薬品
【登録番号】 第54111号
【権利者】  武田薬品工業株式会社

<立体商標の例>

大隈重信
【登録番号】 第4164983号
【権利者】  学校法人早稲田大学

<文字と図形が結合した商標の例>

ハローキティ
【登録番号】 第3289976号
【権利者】  株式会社サンリオ

<文字と記号が結合した商標の例>

NIKE
【登録番号】 第1517133号
【権利者】  ナイキ インターナショナル リミテッド

文字商標は、文字だけで構成されている商標の
ことです。

ロゴ商標は、商標法で定義されているわけでは
ありませんが、一般的には上記の図形商標、
記号商標、文字と図形が結合した商標、文字と
記号が結合した商標などの総称として呼ばれま
す。

文字商標と立体商標を除いたものがロゴ商標と
呼ばれているのだと理解いただければ十分です。

なお、デザイン文字(飾り文字)で構成されて
いる商標は、文字商標ではなく、ロゴ商標と呼
ばれることが多いです。

本記事においても、「文字商標」にはデザイン
文字(飾り文字)で構成されている商標は含ま
ないと考えてください。

上記の例からわかるように、文字商標はもちろ
んロゴ商標も商標登録の対象となります。

商標権の効力(専用権と禁止権)

商標登録が認められると、権利を取得した商品
やサービスについて、その商標を独占して使用
することができるようになります
(商標法第25条/専用権)。

商標権者以外は、勝手に使用できなくなるわけ
ですね。

また、他人は登録商標と同一の商標だけでなく、
類似している商標も勝手に使用することができ
ません。

これは、商標権の効力が登録商標と似ている範
囲にまで及ぶからです
(商標法第37条/禁止権)。

文字商標とロゴ商標のどちらで登録すべきか悩
む方が出てくるのは、商標権には専用権だけで
なく禁止権の効力もあるからなのでしょう。

商標権の効力を理解していただくために、具体
例を用いて説明します。

例えば、下記の3つの登録商標があったとしま
す。

権利を取得しているサービスは、区分45の
「商標出願・商標権の調査」としましょう。

<例1:文字商標>

JAZY

<例2:図形商標>

JAZY

<例3:文字と図形が結合した商標>

JAZY

この場合に、他人が勝手に以下の商標を使用し、
「商標出願・商標権の調査」をビジネスとして
行うとどうなるでしょうか?

<他人の使用例1>

JAZY

「例1:文字商標」に対しては、専用権の侵害と
なります。

「例3:文字と図形が結合した商標」に対して
は、禁止権の侵害となる可能性が高いと
考えられます。

一方、「例2:図形商標」の侵害とはなりません。

似た要素がないわけですから、これは当然です
ね。

<他人の使用例2>

JAZY

簡単ですね。 さくっといきましょう。

「例2:図形商標」に対しては、専用権の侵害と
なります。

「例3:文字と図形が結合した商標」に対しては、
禁止権の侵害となる可能性が高いと考えられます。

一方、「例1:文字商標」の侵害とはなりません。

そうすると、文字と図形が結合した商標の効力が
最強で有利だと思いますか?

実は、そう単純ではないのです。

<他人の使用例3>

JAZY

「JAZY」の語尾の「Y」を「V」に変えて、
その「V」が「Y」にも見えるように小細工して
使用しているパターンです。

登録商標に需要者の信用が蓄積されてくると、
その信用にフリーライド(ただ乗り)しようと
いう輩が出てくるものです。

そっくりそのまま真似しては確実に商標権侵害
となるので、巧妙に似せてくるわけですね。

「使用例3の商標」が商標権侵害となるか否か
は、正確には裁判で実際に争わないとわかりま
せん。

とはいえ、「例1:文字商標」であれば、他人が
「使用例3の商標」を勝手に使うことを差し止
められる可能性は十分にあります。

文字商標で登録できたということは、文字その
ものに商標権としての効力があるということが
はっきりしています。

そのため、外観(見た目)が相紛らわしいとし
て、「例1:文字商標」の侵害であると主張する
ことは十分に可能です。

では、「例3:文字と図形が結合した商標」では
どうでしょうか?

商標権侵害の判断では、
「登録商標」と「他人が勝手に使用している商標」
とを比較することになります。

ここで、商標法は、「登録商標の範囲は、願書に
記載した商標に基づいて定めなければならない」
と定めています(商標法第27条)。

そのため、「例3:文字と図形が結合した商標」
では、あくまで「蝶の絵」と「JAZY」の文字
を含んだ全体が「登録商標」となるのです。

「蝶の絵」あるいは「JAZY」単独では「登録
商標」と言えません。

したがって、「例3:文字と図形が結合した商
標」が「使用例3の商標」の使用を差し止め
ることができる可能性は、「例1:文字商標」
に比べて低くなると考えられます。

<他人の使用例4>

JAZY

絵心が皆無で申し訳ありません(笑)

実際には、もっと巧妙に模倣していると考え
てください。

これも正確には裁判で争わないとわかりませ
んが、「例2:図形商標」の侵害とはなって
も「例3:文字と図形が結合した商標」の侵
害とはならないという結論になることもあり
えます。

つまり、文字と図形が結合した商標の効力は
万能ではないわけです。

文字とロゴ、どちらで商標登録すべきか?

登録する商標を考える場合、有利かどうかよ
りも大切なことがあります。

それは、実際に使用する形で登録するという
ことです。

継続して3年以上日本国内で「登録商標」を
使用していないと、せっかくの商標登録が取り
消されてしまう可能性があるからです
(商標法第50条/不使用取消審判)。

ここでいう「登録商標」には、願書に記載した
商標と完全に同一の商標だけでなく、社会通念
上同一と認められる商標も含まれますが、どう
いった商標が「社会通念上同一と認められる商
標」となるかは必ずしも明確ではありません。

そのため、実際に使用する形で登録するのが安
全なわけです。

実際に使用するのが「例3:文字と図形が結合し
た商標」なのであれば、この形で登録すればよい
でしょう。

特許庁へ提出する書類(願書)も1通で済むので
費用を抑えることができます。

ただし、「例3:文字と図形が結合した商標」で登
録したのに、実際には「蝶の絵」もしくは「JAZY」
単独でしか使用していなければ「登録商標」を使
用していないことになり、不使用取消審判によって
商標登録が取り消されるリスクを抱えることになる
ので注意してください。

よって、「蝶の絵(ロゴ)」や「JAZY(文字)」を
それぞれ単独で使用する場面が多々あるのであれば、
それぞれ別個に商標登録することをお勧めします。

別個に登録すると「蝶の絵(ロゴ)」と「JAZY(文
字)」を組み合わせて使用しなくてもよいので、使い
勝手がよくなります。

また、「蝶の絵(ロゴ)」と「JAZY(文字)」と
を組み合わせて使用する場合も、組み合わせ方
は自由です。

例えば、

JAZY

でもOKですし、

JAZY

でもOKです。

時代に合わせてパッケージデザインや看板など
を変化させたい場合や、商品やサービスの違い
に応じて異なるデザインを採用したい場合には、
別個に商標登録しておくと便利ですね。

この場合、費用が2件分必要となるのがデメリ
ットでしょうか。

なお、「例3:文字と図形が結合した商標」で登
録した場合は、「蝶の絵」を「JAZY」の左側に
配置したものだけが「登録商標」となるので、
それぞれを別個に登録した場合に比して使い勝
手が悪くなります。

まとめ

文字だけで商標登録した場合のメリット

・文字単独で商標権としての効力を有することが
明確になる。
・ロゴ(図形や記号)と組み合わせて登録した場
合に比して、文字の禁止権の範囲が広くなる可
能性がある。

ロゴ(図形や記号)だけで商標登録した場合のメリット

・ロゴ(図形や記号)単独で商標権としての効力を
有することが明確になる。
・文字と組み合わせて登録した場合に比して、
ロゴ(図形や記号)の禁止権の範囲が広くなる可
能性がある。

文字とロゴ(図形や記号)を組み合わせて商標登録した場合のメリット

・文字とロゴ(図形や記号)の両方について、
ある程度保護を受けることができる。
・文字とロゴ(図形や記号)をそれぞれ別個に登録
するより費用を安く抑えられる。

ご注意

今回の記事は、あくまで一般論です。

個別具体的な商標についてどのような形で登録するの
がよいのかは、弁理士など専門家にご相談することを
お勧めします。

なお、特徴のない文字だけでは商標登録が認められな
い言葉があります。

例えば、商品「りんご」に「アップル」(∵普通名称)、
商品「鉛筆」に「赤色えんぴつ」(∵商品の内容を説
明しているに過ぎない/記述的商標)等が該当します。

この場合は、その言葉にロゴ(図形や記号)を組み合
わせたり、文字をデザイン化したりして、商標登録す
ることになります。

なお、「記述的商標」については、過去の記事
をご覧ください。
[ 登録できない商標 ~記述的商標(商標法3条1項3号)~ ]

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2013年06月27日

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